アスリート、スポーツ選手において活動する内容を変えていく3つの期間があります。
それが『準備期』『試合期』『オフ期』です。多少呼び方が変わったりしますが、内容としては変わらないのでそれぞれきちんと把握して自身の使いやすい呼び方で覚えても構いません。
このLessonではまず、『準備期』について説明していきます。
『準備期』について
準備期とは、アスリートが目標とする大会や試合で実力をフルに発揮する為の調整期間です。基本的には練習内容の反復や技術力向上の追い込み練習などが入り、試合などが近付いてくる際に体を慣らす程度に済ます軽めのトレーニングも含まれます。
主にトレーニングを行う期間全般に言われるので、3つの期間のうち最も長い期間になるとも言えます。
生活リズムの確立
準備期の長い期間を利用し、トレーニングを行うだけでなく日々の生活リズムを整える事によって良いコンディションで試合に臨むことができます。特に子供の時期に生活リズムを整えておくと大人になってもその習慣が繰り返されるので、大人になった時に強制的に生活リズムを崩さなくて済むことになります。
とはいえ小学生から中学生へ、高校生からプロへと大きく生活が変化する時には少なからず体も変化に戸惑います。そのため細かい習慣はその都度変えるようにし、まずは起床時間、食事、睡眠には大きな差が生じないようにしておきましょう。
また、体を育てる成長ホルモンが最も分泌する時間帯は夜の10時から夜中の2時の間になります。そのため成長期には無理に夜更かしせず、早めに寝て体の成長を促進させるようにしましょう。
生活リズムを整える事はアスリートだけでなく、発展途上な子供の為にも必要な事です。
食べるという当たり前のことを守る
Lesson4の食事のとり方でも説明したように、3回の食事をとる事はとても大事な事です。しかもスポーツ選手にとっては食事だけで補うこともできず、トレーニング後の間食も時には必要となってきます。
しかし食事中の娯楽としてテレビがあったり、今や四六時中持つことも不思議ではなくなった携帯電話を食事中にも使用して、食事に集中しないという事例が少なくありません。
このようにダラダラ食べる事はマナーが悪いだけでなく、食べている途中で血糖値が上がってしまい、まだ必要量の栄養素を摂っていないにもかかわらず満腹度が満たされていきます。そうすると食べるのが面倒になってしまったり、食欲がなくなってしまって十分に栄養を摂ることができなくなってしまいます。
また、トレーニング後は疲れて食欲が湧かない事も多々ありますが、2時間以内の食事によって栄養素を効率よく補給できるので、食欲がない時には消化に易しい物を食べるようにしましょう。もしくは日頃からトレーニング後に軽食をとる習慣をつけておくとすぐに食欲が湧くようになります。
そして、スポーツ選手にとって間食も時には必要と言いましたが、基本的に夜食はとらないようにしましょう。1日に必要な栄養素が足りなかった場合は夕食で補うようにし、どうしてもだめな場合はサプリメントを飲むようにしてください。
起きている内に多少の消化吸収を行ってから寝るようにすると、成長ホルモンの分泌がうまく働きます。しかし食べてすぐ寝てしまうと成長ホルモンの分泌どころか過度な消化吸収を行わなければならないため、体に負担がかかってしまいます。
もしお腹がすいて眠れない、という時には食事ではなく、水を飲んで気を紛らわせるようにしてください。