Lesson7-1 サプリメント 考え方

サプリメントを使うにあたって

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栄養補助食品として有名なサプリメントですが、大量に摂れば健康になれるとは限りません

サプリメントの基本的な役割は足りない栄養素を補うことです。ですが中にはこの役割をきちんと理解もせず、「健康に良い」という1点のみを過剰に信じ込み、大量に食べてしまう人も少なくありません。

このような摂り方をしてしまうと特定の栄養素を過剰摂取することで栄養バランスが崩れてしまい、下痢や消化不良などの体調不良をはじめ、栄養素の吸収率を狂わせたりと逆に体の栄養を損なわせてしまいます。

まずサプリメントなどに過剰な期待を持たないようにしなければなりません。

このような食品たちはあくまで『補助』が目的であるため、栄養補給の主役である食事と同じ働きを持つことは出来ません。食事でも足りない、摂取しきれない栄養素を摂るために使用するのが最も適した使用法なのです。

サプリメントを使用する時には自分の体を隅々まで調べ上げ、どの栄養が摂れていないのか、どれくらい摂取すればよいのか、それらの疑問を明確にしてから手を伸ばすようにしましょう。そしてそれらを調べた上で体に合わないようならすぐに止め、別の商品を試したり食事の献立を見直すなど様々な方法を模索するようにしてください。

体の状態と利用の条件

一般人よりたくさんのエネルギーが必要となるスポーツ選手は食事の他にサプリメントを常食する人もいますが、絶対に食べなければならないという訳でもありません。

サプリメントの利用を考えた方が良いケースが下記の通りになります。

  • 活動量が高く、食事からだけでは十分に栄養を補給できない状態にある
  • 好き嫌いが多く、偏食である
  • 合宿や宗教などの理由から食事内容が合わない
  • 減量の為に食事制限をしている
  • 内臓が弱っていて大量に消化吸収することが出来ない
  • 食欲が湧かない
  • 菜食主義者

スポーツ選手によく見られるのが1番目の理由ですが、それ以外にもこれだけ多くの理由があって必要な量の栄養素を食事だけで摂れない人もいます。しかしあくまで「使用を考える」だけであって、絶対使わなければならないわけではありません。

可能であれば食事ですべて賄うのが絶対的に良い判断です。ですがそれでも足りない、実行が難しいと判断するようでしたら5つの条件をクリアしたうえで実行するようにしましょう。

サプリメントを使う際の5条件

  1. 食事の中に含まれる栄養素の量を推定できるぐらい栄養学の勉強をする
  2. 消化と吸収に対する知識を持つ
  3. 体内での栄養素の利用について勉強する
  4. 日誌などを付けて体の状態に気を配り、体調に敏感になる
  5. 食事やサプリメントについて相談できる栄養管理のアドバイザーを持つ

ただ良い知識だけを鵜呑みにしてなんとなく使用するのはとても危険な事です。「薬も過ぎれば毒となる」の意味、「たとえ体によくても度が過ぎれば悪いことが起きる」ということがこの場合にも言え、さらには『度』がどこにあるのか理解していないと取り返しのつかないことが起こりかねません。

近くのコンビニやドラッグストアで簡単に手に入る事から意識のハードルが下がってしまっていますが、栄養とは体に関わる重要な事なのです。自分の体を大切にし、守るためにも知識を得るようにしましょう。