Lesson4-4 食事のとり方 筋力 その1

スポーツを行う上でその競技でも最低限必要となって来るのが筋力です。そしてこのページでは特に瞬間的な筋肉、短時間で大きな力を発揮する為の筋肉を育てるための説明を行っていきます。

筋肉の『超回復』

運動によって強い力が筋肉に加わると筋繊維に細かい傷がついて行きます。ですがこの傷も食事で充分にたんぱく質を摂取し、しっかりと休養することで筋肉の傷は修復されていき、より強い筋肉へと生まれ変わります。

この筋肉が強化される現象を『超回復』と呼びます。

さらに運動によってたんぱく質の分解が進んでいくため、必然的に運動時のたんぱく質必要量が増加していくのです。

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筋肉の合成には限りがある

たんぱく質は筋肉へと変換されていきますが、たくさん摂ったからと言ってその全てが筋肉になるわけではありません

たんぱく質の摂取量と筋肉増加について実験が行われた際に、ある特定の数値を超えると筋肉の増加量がほぼ一定の状態になってしまうのです。もちろん運動をしていればたんぱく質を筋肉へと変える量は増えますが、それでも限界は来ます。

そのため筋肉へと変換して残った分のたんぱく質は余分、体にとって邪魔な存在になってしまいます。エネルギーとして使われる場合もありますが、その働きは炭水化物や脂質によって行われるので余ったたんぱく質は主に体脂肪となって体内に貯蓄されていきます

その余分となったたんぱく質はスポーツ選手にとって天敵ともいえる存在なので、摂取量には気を付けるようにしましょう。

体格に合わせて適量の摂取

ニンニクの芽

上記でも説明したように、余分に摂ってしまったたんぱく質は邪魔な体脂肪になってしまいます。そのためたんぱく質を摂取する際に大切なのは、体格や運動量に合わせて必要量を確かめなければならないという事です。

国際オリンピック委員会によるスポーツ選手の栄養摂取についての研究成果から割り出されたたんぱく質摂取の最適量が下記の通りになります。

体重1kgにつき1日あたりの摂取量(g)

  • 持久性競技:1.2~1.4g
  • 筋力系競技:1.7~1.8g

しかしこれらは世界中にスポーツ選手の平均をとった数字であり、その多くが肉類や乳製品を普段から口にする機会が多い欧米諸外国人になります。彼らに比べて日本人の食事は動物性たんぱく質の摂取量が少ないという特徴があります。

そのため、日本人の場合はやや多めのたんぱく質を摂取する必要があるのです。

また、必要なたんぱく質は食事によって十分に摂ることができます。栄養補助食品の代表でもあるサプリメントや筋肉増加に使われやすいプロテインなども効き目がないわけではありませんが、筋肉の増加には地道なトレーニングと適した食事法が最も効果的だと言われています。

栄養補助食品に頼る前に、まずは毎日の食事を見直す所から入りましょう。