Lesson4-3 食事のとり方 持久力 その2

糖質の多い食品を摂る

トレーニングや試合で消耗したグリコーゲンを補うためには糖質、炭水化物が多く含まれた食事をとるのが効果的です。おおまかな目安として体重1kgにつき7~10gの糖質を摂る事が勧められています。

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たとえば体重70kgの選手の場合、490~700gの糖質を摂るという事ですが、日本で最も食されている炭水化物の代表格、お米に換算するとどんぶり4~6杯分ほどの量になります。

もちろんこれはスポーツに携わる人たちに対しての数字であって、彼らほどの運動をしない一般人の場合はもっと少ない量で大丈夫です。しかし逆に言うと、運動量が増えればそれだけ食べる量も増やさなければならないという事です。

さらに前のページで説明したように、運動終了からあまり時間をかけないで食事をした方がグリコーゲンの回復が早まるので、なるべく早い時間に食事をするのも重要なポイントです。

水溶性ビタミンを十分に摂る

水溶性ビタミンに当てはまるビタミンB群は体内で糖質やタンパク質、脂質の分解や合成の手助けを行ってくれます。特にビタミンB1は糖質からエネルギーを作り出す時に必要不可欠なビタミンです。

もし不足してしまうと疲れやすくなったり持久力の低下へと繋がってしまいます。ビタミンB1が多く含まれているのは豚肉や大豆製品、緑黄色野菜が挙げられるので、これらの食材を献立に組み込んでいきましょう。

また、ビタミンCも重要な働きを持ています。

レモン

ビタミンCは良好なコンディションを維持してくれるだけでなく、風邪の予防や結合組織のコラーゲンを合成、維持など様々な働きを持ています。さらに、持久型のスポーツでは貧血を起こしやすく、その予防として鉄分を多く補給しておく必要があります。そして野菜や海藻に含まれる鉄分を摂取する際にビタミンCは鉄分の吸収を高めてくれる、とても重要なビタミンなのです。

ビタミンCは柑橘系の果物を中心に様々な食材に含まれています。そして鉄分はレバーやアサリなどの貝類、ほうれん草、小松菜などに含まれているので、出来るだけ一緒に摂れる献立にしましょう。

ウェイトコントロールを上手に行う

ローパワー系の競技選手はウェイトコントロールを日常的に行うケースが多く、体重を減らそうとして食事量を極端に減らす人も少なくありません。しかしこの状態ですとエネルギーや栄養不足の方が足を引っ張ってしまい、十分なトレーニングを行うことができません。

すると体が省エネ状態へと変わり、少ない食事でも活動可能な体になってしまいます。すると体の状態を維持しようとする働きから体重が減らなくなり、思うようにウェイトコントロールを行うことができません。

体重を減らすためにはトレーニングをしつつ摂るべき栄養はちゃんと摂り、余分な栄養は省いて行くという食生活へ変えるべきです。