Lesson2-4 栄養素 バランスの良い食事 その2

夕食

刺身

まず知っておいてほしいこととして、夕食は過ごした1日の疲労回復を行うと同時に次の日の体力を養うための食事でもあります。

子どもも大人の場合も、体作りは夜寝ている間に行われます。そのため効率よく筋肉の合成を行うためには夕食で良質なたんぱく質を補給しなければなりません。

筋肉は体を動かすためのエンジンの役割を持っており、主にたんぱく質からできています。そのため体を作り上げるためにはどうしてもたんぱく質が必要となり、切っても切り離せない関係にあります。

かといってたんぱく質の代表格である肉を大量に摂りすぎると、一緒に調理される脂質も大量に摂取する形になってしまいます。なので比較的脂質が少ない鶏肉を使用したり、魚介類や大豆などいかに良質なたんぱく質を摂取できるかどうかが大切なカギとなってきます。

また、たんぱく質だけでなく心身の疲労回復を行うためにもビタミンやミネラルを十分含ませるようにしましょう。そして早めに就寝することで寝ている間に分泌される成長ホルモンを得て、体を作り上げていきます。

エネルギーの調整

夕食は1日に行う最後の食事であるため、その日の食事量に合わせて食べる量を調節することができます。これはなにもスポーツ選手に限った話ではなく、私達も自然と行っている行為です。

たとえば朝も昼もまともに食事をとれる時間がなくてお腹が減っている場合には夕食を少し豪華な物にしようと考えますし、逆に昼食や間食をたくさん食べてしまった場合には量を減らそうとします。

この自然に行っている行為を、1日の消費エネルギーと摂取エネルギーに照らし合わせて夕食の量を調節していくのが『計算された食事』と言えます。

また、食事を作ってくださるパートナーの方がいる場合は、帰宅してすぐに食べられるようにしておくとより効率的に栄養補給が行えます。

トレーニング終了から長時間経過してしまう前に炭水化物とたんぱく質を摂取した方が、エネルギーとなるグリコーゲン摂取量や、たんぱく質の合成量が増えると証明されています。

すぐに食事をとるのが難しい場合は練習後におにぎりや果物など補食をとっておくことで、栄養補給を効率よく行うことができます。他にも作り置きや冷凍などで保存して、すぐに食べられる状態を作っておくことも効果的です。

間食・補食

パン

スポーツ選手はトレーニング量に応じた栄養摂取が必要となってきますが、1日3回の食事で全てのエネルギーを補給することができない人もいます。そのような事態を防ぐためにも、補食で不十分な栄養を補うようにしていきます。

しかしこれはあくまで不十分な栄養を補うための行為です。

間食という言葉からおやつと同義に取ってしまう人もいますが、お菓子やジュースはエネルギーが高い割に必要な栄養素があまり含まれていない物が数多く存在します。

そのため補食に行うには趣向品ではなく、まずは不足している栄養素に照らし合わせて準備する必要があります。それらチェックをクリアしたうえで、好きな食べ物を選んでいきましょう。