Lesson11-3 オフ期 引退後

引退後の食事

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「引退」とはプロのアスリートだけではなく、学生時代にも、スポーツクラブの時期にも訪れる、とても当たり前な別れです。子供の時期には進学時に同じスポーツの部活動に入ったり、心機一転、別の活動に専念する人もいます。

そしてプロにとって『その次』はほとんどなく、子供とは別の『引退』の道を辿らなければなりません。

子供の場合

スポーツクラブのジュニア組から次は中学校の部活、さらには高校、大学へと活動の拠点が変わっていく合間に、『引退』の時期は来ます。そして違う活動を行わず、同じスポーツにのめり込んでいく場合、引退して新しく活動するまでの『空白期間』が与えられます

そしてこの空白期間をどのように過ごすかが、次の活動への第1歩を決めるとも言えます。

もしこの空白期間を『今まで頑張ってきた分たくさん休める』と思うようでは先が思いやられます。引退の時期は早くても夏場、遅くても秋から冬にかけての期間に訪れます。そして新しく活動が始まるのが春からだと考えると、『空白期間』は数ヶ月にも及びます。

その数ヶ月の間、ずっと休んでいると体はみるみる衰えていきます。そのような体で新しい活動の場ですぐに活躍しようというのは甘い話です。そのためこの『空白期間』でどのような目標を持ち、体を鍛えていくかが未来へ繋がる大きなカギとなります。

もちろん、引退して時間を作る事によって受験勉強に専念するようにしたり、新しい生活への準備を行うことは重要ですし、それが大前提ではあります。

しかしスポーツに専念する意気込みであるのなら、受験勉強などにも気合を入れつつ、少しずつでも体を鍛えて次の活動の場を見据えて行動しましょう。そしてその運動量に見合った食事をとり、少しずつ体を養って行ってください。

もし、引退してそのままスポーツを行わない場合には、下記の『プロの場合』を参考にしましょう。

プロの場合

公園

プロのアスリートから引退後、一般企業へと就職したり、指導者への道を目指すなど、人によっては様々な道を辿って行きます。しかしどの選手も、今まで自分達がいたプロの場所、『戦っていた場所』へと帰る人はあまりいません。

中には返り咲いて活躍する人もいますが、いずれまた『引退』を迎えて戦う場所から身を引くこととなります。

そして引退後、長いオフ期に入り食生活を整えていかなければなりません。今までのオフ期と同様に、運動しない事で消費エネルギーが格段に下がり、摂取エネルギーもそれに合わせて減らしていかなければなりません

最初のうちは食べる量に違和感を覚えて満腹感を味わえないかもしれません。しかし次第に体も『アスリート向け』なものから『一般的』な体へと変化していきます。すると食欲も抑えられて行き、食べる量が減っても問題なく過ごすことができます。

しかしこの段階へと移行する前に大量に食べてしまったり、現役時代に我慢していたお酒を大量に飲んでいると体に大きなダメージを与えてしまい、体の内側から壊れていってしまいます。

もし食べる量が抑えられない場合にはたくさん噛んで満腹感を味わうようにしたり、食べた分だけ運動して消費するなどの工夫が必要になります。