好き嫌いの克服
オフ期には心身のリフレッシュを行う重要な機関ではありますが、それと同時に好き嫌いの克服を試みれる貴重な期間でもあります。
好き嫌いがあったとしても他の食材で栄養素を確保しているから大丈夫、と考えていたとしても、やはり嫌いな食材があるとそれだけ食べられる物の種類が減り、献立も限定化してきます。するとどうしても栄養バランスに僅かばかりの傾きが生じてしまい、そこから綻びが出て来てしまう可能性があります。
このように自由度の低い献立はさらに悪化してしまうと、食事が『楽しむ』ものではなく栄養補給の為に行う『作業』へと変わりかねません。
たしかに栄養補給の為に食事を行いますが、効率よく栄養素を吸収するには体が食事を『楽しい』と感じていなければなりません。それこそ、たくさんの食材を食べることができ、いつもとは違う献立で毎日の食事に自由度を与えていく必要があります。
克服に向けて実践
子供から大人へと成長していく過程で味覚の変化が起こり、以前は食べられなかった食材が食べられる事もあります。しかし逆に食べられる物が食べられなくなったり、子供の頃からずっと食べられない食材もあります。
そもそも好き嫌いとは初めて食べる物に違和感を覚え、そこから嫌悪感がずっと引き継がれて『嫌いな食べ物』へと出来上がるケースが多くあります。しかしこの嫌悪感がなくなると意外に食べられる事が多く、食事の幅が一気に増えます。
その違和感をなくしていくためには子供のうち、早い内から行っておくと大人になってから好き嫌いに悩むことがなくなります。そのための方法として、次のような例があります。
食感をなくす
食感を無くす為には火を通したり細かく刻んだりする方法があります。
例えば苦味に慣れていない子供には苦手意識の高いピーマンを与える時、生の状態ではなく火を通して噛みやすくしたり、みじん切りにして他の料理に混ぜ込んだりすることで食べられる場合があります。
匂いをなくす
匂いをなくすと言っても無臭にするという訳ではなく、正しくは『他の臭いに紛れさせる』という表現の方が当てはまります。
たとえば子供が好きなカレーにしてみたり、しょうゆ、みりん、酒で照り焼き風な味付けにするなど、強烈な匂いで嫌いな食材の臭いを掻き消す方法があります。実際に物を食べる時、味覚だけでなく視覚や嗅覚を使って食材を認識することで味を認識しやすくします。
嗅覚から得られる情報を他の匂いに変えることで、食べられるようになる例は意外とあります。
自分の手で作ってみる
家庭菜園で材料から自分で作ってみるも良し、自分から調理してみるも良し、自分から料理に関わる事で食事のイメージが変わってきます。
『自分で作った』という思い入れがあると味を確かめてみたくなり、口に運びやすくなります。最初は嫌いな食べ物であったとしても数回食べていくうちに味覚も慣れていき、いずれは問題なく食べられるようになるでしょう。