Lesson10-1 試合期 補給計画

本番に合わせた補給計画

準備期から順調に試合に向けて体調を整えてきたことでしょうが、試合当日になってアクシデントが起こる事も多々あります。そのようなアクシデントにも対処できるように、試合期は試合だけでなく、試合に臨む前から適度な緊張感を持っておくと良いでしょう。

そうすることで忘れ物の確認や時間を見ての行動、便意の調整など普段気にせず行っている事でもきちんと意識をするようになり、ベストコンディションを作りだす事が可能になります。

また、トレーニングの後にまともに食事が出来ない事を何度か説明しましたが、逆もまた同じく、食事をとった後すぐに運動をすることは出来ません。運動自体は可能ですが、エネルギーが消化吸収の機能に働いているため、急に運動を始めても運動用のエネルギーがすぐに確保することができません。

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そのため1日のスタートとなる朝食は基本的に試合の2~3時間前に食べておくのが大まかな目安となります。しかし試合前のトレーニングや試合開始が午後からの場合は早めの朝食や昼食で時間を調節するようにしましょう。

しかし競技時間が長い物に関しては朝早くから開始される場合もあり、そうすると朝食の時間が朝の3時や4時といったふうにとても早い時間帯からとらなくてはなります。

こればかりはさすがに無理があるので、試合当日の1,2週間前から少し早めに起きるようにし、試合を想定して試合開始時間1~2時間前に朝食を食べて早めに消化する習慣をつけておくようにしましょう。さらに、消化に良くてエネルギーになり易いおにぎりやパン、フルーツ、ヨーグルトを中心にした献立にするとより効果的です。

当たり前のことほど抜けやすい

試合を行う事は何度も経験して少しずつ慣れていきますが、特殊な日程である事には変わりありません。

すると今まで準備期に行ってきた生活習慣とは別のスケジュールで動かなくてはならなくなるので、時間に追われて慌ただしくなります。さらに試合会場への移動やエネルギー補給、慣れない場所でのウォーミングアップなどやるべきことが山積みだときちんと計画を練っておかなければなりません。

頭痛2

しかし、その特殊な行動のみ注目していると、逆にいつも行っていた事を見落としがちになります。

たとえば普段気にかける事もなく行うトイレや水分補給が顕著にあらわれる例です。緊張感が漂う試合会場などにつくとその雰囲気に中てられ、過度にトイレに行くようになってしまったり、のどの渇きを忘れて水分補給を怠ってしまう事も多々あります。

適度な緊張感を持つことで試合に真剣に取り組むことができますが、過度なストレスは逆に体を強張らせてしまいます。もし精神的に不安があるようでしたら準備期の内から試合のシミュレーションを行ったり、試合当日の似たスケジュールで生活するなど事前に予行演習を行って慣れておくようにしましょう。