Lesson4-8 食事のとり方 技術系

スポーツの中にはアーチェリーや馬術、射撃など、さほど体作りも筋力トレーニングも必要に感じないような競技も存在します。しかしこれらの競技にも必要な筋力トレーニングはありますし、体作りも重要となります。しかしそれ以上に技術系のスポーツには集中力が必要となります。

そして集中力を高めるためには脳にとって唯一のエネルギーとなる糖質、つまり炭水化物が必要となります。その上で血糖値を過不足なく一定に保つことが重要です。

体重管理をしっかりと行う

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技術系のスポーツにも合った体作りは存在しますが、他のスポーツに比べるとそこまで多くの時間を費やしません。そこでまず気を付けなければならないのが体重の管理です。

一見体重の増減にさほど問題ないように感じますが、馬術やスキージャンプなどは体重が重くなると不利な状況に陥りますし、何より体重の変動は体の使い方に誤差を生み出しかねません。スポーツ選手ならば自身のベストな状態を維持しつつ、最高のパフォーマンスを披露できるようにしなければなりません。

まずは毎日体重測定を行って体重の増減を確認し、定期的に体脂肪率の測定も行うようにしましょう。そして練習量に合わせたエネルギー量と栄養バランスの取れた食事をとって行きます。

血中脂質

技術系のスポーツは経験が重視されるので、他のスポーツに比べて中高年の競技者が多いのも一つの特徴です。しかしそのような状態だからこそ心配されるのが血中脂質です。

血中脂質とは血液中に含まれる脂質のことであり、年齢を重なる毎に増えていきます。これは加齢によって体の代謝機能が落ちていき、エネルギー摂取の許容量が少なくなっていくと同時に変換機能が衰えていくことにより起こる弊害です。

そして血中コレステロール値や中性脂肪が異常に増加した状態のことを脂質異常症と言います。

年齢や体格に合わせて食事の脂肪量を変えていかないと、肥満へと繋がりかねません。

脂肪の種類と性質

脂肪には飽和脂肪酸一価不飽和脂肪酸多価不飽和脂肪酸があります。

脂肪酸

飽和脂肪酸は主に動物性脂肪に多く含まれており、過剰に摂取すると悪玉と呼ばれるLDLコレステロールを増加させていきます。血中脂質を抑えるためにはまず、飽和脂肪酸を多く含む食品を摂りすぎないのが大切になります。

そしてLDLコレステロールを低下させるために扱われるのが一価不飽和脂肪酸です。これはオレイン酸という成分が主要となっており、オリーブオイルや牛肉など動物性、植物性どちらにも広く存在します。

多価不飽和脂肪酸には魚介類に多く含まれるn-3系大豆油やヒマワリ油などの植物種子に多く含まれるn-6系の2つに分かれます。これらはコレステロールを低下させてくれますが、過剰摂取してしまいますと悪玉だけでなく善玉でもあるHDLコレステロールをも減少させてしまいます。

また、多価不飽和脂肪酸は酸化しやすいので酸化を防ぐ抗酸化作用を持っているビタミンCやビタミンEを同時に摂るよう心掛けましょう。

コレステロール食品の摂取

コレステロールは体を構成する上でなくてはならない成分ではありますが、体内で生成可能なうえ、摂りすぎるとスポーツ選手にとっては悪影響でしかありません。その為にもコレステロールの摂取量を抑えるようにし、1日300mgを超えないように心掛けましょう。

コレステロールを多く含む食材は数多くあり、その中にイカやタコも含まれます。しかしこれらの中にはコレステロールを下げるタウリンと呼ばれるアミノ酸も多く含まれているので、あまり気にせず食べることができます。